ぶどうのなみだ
大泉洋の、笑顔のシーンが結局皆無だったのが一番記憶に残った。
それまでの「アフタースクール」とか「探偵BAR」シリーズや「晴天の霹靂」みたいな映画にはあったと思うが・・・
三島監督と大泉主演のタッグという意味では「しあわせのパン」と同じだそうだが、「しあわせのパン」のほうがよかったと思う。
田口トモロヲやりりィなどのいきなりの演奏隊、は現実味はないけど、好感は持てるし、アオの、ぶどうを作るきっかけをさりげなく説明するのに効果的。
過去の出来事などのストーリィの説明は親切ではないけど、だいたい展開としてはわかるので、問題はない。
自分の名前エリカ、とは本当は「荒地」の意味であったことに、不満を抱き続けたエリカ。
でもその荒地に咲く美しい花の名前だった、とやっと母親から教えてもらうシーン。
雨粒が1粒、空から落ちてくる。
そして大雨となって地面を激しくうつシーンはとてもおもしろい。
目指した味のワインがあんなにカンタンに造れるのかどうかも疑問。だが、それも妥当な話の展開。
土臭いワインの味って、どんな味?
抜けるような青い空の味のワインって、どんな?
少なくとも、観たあとでワインが飲みたくなる映画であることは確かだ。