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晴れの国おかやま24H100キロ歩行2016

大会の参加者の参加リポートにあるような動機ではなく、まだ100キロマラソンは走る自信がないから、せめて100キロの距離を感じるためのエントリー。

しかし、あくまで「歩き」であり、「走る」のはペナルティ。
どうしても、その境目がわからなかった(大会のルールでは、どちらかの足が地についている=歩く なのだが、実際は走り方の違いがわからない)ので、普通に歩くことに決めました。

帰りのときの脚のダメージを考慮したかったが、クルマで送迎してくれそうな家族は皆無。ボク以外で3台もあるのに(苦笑)
行きは、ちょうどいいバス停が路線にないのでバスで途中まで行き、あとは歩く。
ちょっと早めにバス停に行ったときに一番速く来たバスに乗ると、さらに違うルートのバスなので、歩く距離がさらに長くなる。(といってもトータル2キロくらい?)

受付して、時間があるのでぶらぶら。
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気温は低い。天気予報では、数日前から、この日の午後に寒冷前線がここらを通過し、激しい風と雨に見舞われると解説してある。
実際に天気図をみて自分で判断しても、どうみてもこの予報はかわりそうもない。
だから、カッパをトレイル用のを持って行き、防寒用にも使う。
カッパの帽子は風ですぐに飛んでしまうので、キャップに固定できるように大型のクリップを持っていく。
ランシューはすぐに水を含むから、バイク用のブーツカバーを持っていく。
これで、歩きならば、雨でも雨でなくても同じパフォーマンスになるはず。
しかし、こないだ新調したヘッドライトは、よく見ると完全防水ではない。
これを買うときは、よもやナイト・レイン・ランすることは想定していなかった。
それまでのちょっと暗いヘッドライトを予備に、さらにビニール袋を持っていき、雨の間は手に持って照らす準備。

当日の朝は、大会のガイドブックと、U田さんの話を参考に、自分でテーピング。
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上手くはないけど、やらないよりはマシだろう。

大会が始める前、Mr正木山のS口さんから足のマメのことをきき「水に濡れると、さらにマメが出来やすくなるしね」ときいて、ブーツカバーの使用タイミングを考えることにする。

さて、10:00にスタート。
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ちょうどS口さんが横におられたので、ずっと話しながら進む。
百間川河川敷は6月まで工事中で、途中は仮設の階段を登る。
2列なので大渋滞。

12.1キロ地点で2時間くらい。
持ってきたパン1個を食べる。
「17時間ペースですよ~」とスタッフが叫ぶ。
12キロなら、走って1H10Mくらい?
それを2時間。
ささっと行けないせいで、ちょっと疲れる。
以前の参加者のO原さんに事前に話をおききしたとおりだ。ランナーには、あまり適した大会ではないようだ。

途中で応援してくれているN原さんと一緒に写真。
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ずっと曇り空で涼しく、おかやまマラソンみたいに結局雨が降らなかったら「晴れの国パワー」だみたいな話をしていたけど、さすがに今日はムリ。
コンビニに入られたS口さんと別れて、14時くらいからはカッパを着ました。
でも、暑すぎることもない。
通常の大会は、スタートから暑く、夜になると寒い、という気象条件だと聞いていたけど、今日は好都合。

西大寺を抜ける前にコンビニでオニギリ2個を買い、1個はその場で食べる。

5時間経過 15:25瀬戸内市へ 
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強くなったり弱くなったりな雨だったが、17時半くらいからは、さすがにかなりキツい。
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途中の山道を完全に大会用に規制していました。
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8時間経過 18:15 備前市に入る 
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峠を越えて、下りに入ると、強烈な向かい風。体を前に倒しても進めない感覚。向こうは港。
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屋根に使われていたと思われるトタンの板が畑を転がっている・・

せめて半分の50キロに、はやく来ないかな、と歩くが、ラーメンのもらえる備前中学校に着く。まだ43キロ。

いきなり長蛇の列があり、みんなサービスのラーメンを待っている。
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しかし悪天候のせいか、全然前に進まない。
「(ここでラーメン食べなくても)コンビニもあるし、先に進もう」と話す後続のグループも。

本当はここで、夜用に着替えて一息つくつもりだったけど、外は薄暗く、強風が吹き荒れ、着替えのできそうな渡り廊下のあたりもいろんなランナーが集まっていて、さすがにそこでハダカになって着替える勇気はない。
おまけに、防水ではないヘッドライト用に持ってきたビニール袋も紛失してしまったようだ。ぴぃんち。
ダメもとで、古いヘッドライトを、濡れても我慢して使う。

9時間経過 19時。
しばし並んでもらったラーメンは、寒いから、とか空腹だから、というよりも、もともととても美味しいラーメンだと思いました。
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慌てて作っているから、半熟玉子も冷て~
もらったけど、塩をかけておちついて食べる機会などなかったユデタマゴ。
あとで見ると、メッセージが。すぐ食べればよかった。
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それまで履いていたブーツカバーは水を含んで重く、歩きにくい。
固定の紐を引っ張ったら、一部剥がれてしまいました・・
そもそも、バイク用だから、用途が違う。
まだ雨は降っているけど、仕方なくブーツカバーなしで。

備前中学校から伊里漁協。
このルートが一番辛かった。

シューズをあまり濡らすとマメが気になる。
相変わらず強風が吹くのでヘッドライト部分とカッパの帽子を両手で固定しながら走る。
道は暗くヘッドライトの光だけが頼りだ。

このとき気づいたのが、夜光用のこの大会のバッチ。ふとみると多くの人がリュックの後ろにつけている。
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スイッチを入れるとくるくる光が回って自分の位置を知らせる。
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ボクは、ただの記念バッチだと思い、荷物になるので手荷物預かりに置いてきていたのでした。
一言、受付で言ってくれればよかったのに・・・自分も、みんなの目印になれたのに。
これがあると、雨の夜間でも、かなり遠くまで人が歩いているのがわかって安心しました。

伊里漁協では、買っていたオニギリ1個食べてトイレに。

11時間経過 21時前
ここからR2まで出るまでの道がこれまた大雨で、水溜りのない道路部分を探しても、ない、みたいな。
しかも、坂道で。
一帯が浅いけど池の様相。
もはやシューズの濡れにこだわることは無意味。

R2を渡ると、ルートを導くサポーターさんから「私設エイドがあります」と言われて行っていると、H垣さんやS田さんがおられました。
ありがたい。
エスプレッソ(?)コーヒーとバナナを。
スタート時にもおられたK加さんも、まだ付き合ってくれている。夜中中、ではないそうだが。
アルパカのワインもあって驚きだが、飲む勇気なし。
ゴールしてから、そばにいた完歩ランナーもここを覚えていて「焼肉味のホットケーキをもらった」そうです・・

閑谷学校までは登りだが、ボクはそれほど苦ではなく、いっぱいランナーを抜きました。もちろん、まだ雨。
エイドの直前のトンネルの歩道は人一人しか通れない幅で、それがイヤなのか、女性ランナーが車道の端を歩いている。
クルマはほとんど通らないのだが、そのうち、大会関係と思われる警察車両がきて「歩道を通りなさい」とマイク。
でも、ずっと歩道に上がらない女性ランナー。そんなことして、主催者が困ることがわからないのかねぇ・

12時間経過 59キロ 22時半くらい
トンネルを抜けて、かなり広いエイドスペース閑谷緑地公園に着ました。

もらったお茶のボトルとオニギリとチオビタ。
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行きに、以前参加されたことのあるS口さんと話してて「ここでチオビタを飲んでほっとしてリタイアする人も多い」とか。

この大会のエイド(関係者はエイド、というといぶかしげで、チェックポイント、というと通じるらしい)は最初のほうは「有料」で、普通のマラソン大会に比べて違和感がありました。でも、500ccペットの水100円、くらいだから暴利ではない。
ここらへんにくると、普通のマラソン大会ぽい。
意地でもここまで歩け、ということか。

雨はほぼあがり、風も、いままでのバイオレンスなものではない。
豚汁をもらい、食べ終えてすぐに出発。23時前。

ここから和気まで行くのに誘導された道は、新道のようで、かなり続く上り坂。
でも、あまり気にならない。
そのうち、下りに変わる。
今日だけは、下りが辛い。
足に負担がかかる。

以前、片鉄ロマン街道を走ったときのルートに出る。
和気駅の駐輪場のカブもまた、風のせいかド派手に転がされていました。

15時間経過 朝1時頃
リバーサイド和気
ここでは暖かいコンソメスープとカレーが。
スープだけもらい、あとはコンタクトレンズを外してメガネにチェンジ。
場所はトイレ。やりにくい。
ここまでの途中で、ご好意で貸してくれる喫茶店のトイレがあったが、どこか1つくらい、道路脇のトイレではなく、たとえば宿泊施設内の清潔なトイレ(洗面所)を使えるほうが、女性にとっては助かるのでは?

出て行く直前、オレンジのパーカのサポータの女性にきくと、備前中学校あたりで、風の強い場所で、大量のリタイア者がでたとか。
これは、最後まで行かなくてはなるまい、と思いを奮い立たせました。

この直前のエイドでもそうだったが、エイドのあとはちょっと元気になって、出てゆくとき、走ってしまう。
で、あ、そうだ、歩かないと、と考え直す。だめじゃん。

土手の上を、なんだか等間隔で歩いている人を、一人ずつ抜いていく。
熊山駅(だと思う)から西に山に向かう。
ここまで、全然走ったこともない道が多かったが、ここは英国庭園に繋がる道だよな・・と思いながら半信半疑で進む。

時刻は2時を過ぎて、先行していた3人ほどのグループも信号の間で止まって眠そうに雑談している。

こちらも、こんな時間まで起きるのは珍しいが、睡魔はちゃんと抑えられているようだ。

70キロを過ぎて、これなら絶対完歩いけるよ、とかいう会話も聞こえる。
その一方、ゆっくり歩いたり、姿勢に問題ありそうな人も増えてくる。

最後のチェックポイント、マックスバリュに曲がる交差点でガイドするサポータはなんとなく動きがのろい。
でも、それは仕方ないよな・・
もう3時半だし。

抜いてゆくランナーには、「もうちょいだね!」とか声かけ。
あと19キロ、といわれるが、ランなら2時間なのに、ウォークなら4時間かよ・・

あと15キロくらいで、ついに自分にも不幸が。
右足小指が、まるで小さい袋を指の間に転がしている感覚。
止まってみてみると、既にマメが破れたあとでした。
U田さんに事前にもらっていた消毒用シートを貼り、キネシオテープをはがしてそちらに回して、応急措置。
あとは痛みは治まりました。

19時間経過 コンビニ
あと12キロ、と告げられる。
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岡山市に戻ってきた!朝5:20
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大原橋がリニューアルしてる~
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写していると、応援のためにこられてた近所の人から「余裕あるねぇ」とか・・

途中からは、ペルピエチームの女性2人1組が「応援ラン」ですれ違いながらお出迎え。

いよいよ、ゴール。
案内には「(走るのは原則禁止だが)ゴール近くで走るのは許容範囲」とあったはずだが、すぐそばにいたサポータの女性に「走っていい?」と訊くと「ダメです。ここまできたら最後まで歩いてください」と言われました。えー
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これはムリを行ってゴール後に撮ってもらいました。
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21H25M。
普通に時速5キロでいけば20Hで収まるが、初めての参加でこれなら、いいかな?
「向こうに飲み物がありますからどうぞ」と言われたけど、それらしきコーナーは有料。
どこまでも、普通のマラソン大会と違いがある。
そこらにあった椅子に座り、たまたま横にいた、初対面の同様の完歩者の若い男性と話していました。
大会全体の感想とかを整理できました。

ムリかもしれないけど、娘にクルマで迎えにきてもらいたかったが、仕事だからムリ、とメールが返る。
しゃーないので、バス停のある国清寺まで河川敷を歩く。
両足の小指がやや痛むので、ゆっくり。2キロくらい?
とりあえずバスに乗り、降車してからコンビニでヨメさんに迎えにきてもらう予定で電話をしておく。
通常は、こんな距離を頼むことはありえないけど。

そのうち、河川敷で呼び止められる。
「24H100キロ歩行のことなんですけど」
たいぎなので、リュックには、まだゼッケンが貼ったままなせいだ。
相手は、まだランニング初級と思われるコスチュームの30~40代の男性。
今でた大会について、説明を求められる。出てみたいんだけど、と。
すべて、今思った感想を説明しました。
カレは満足したようでした。

少しいって、三光荘の通りを行くと、後ろを歩いていたシニアなご夫婦が「24H100キロ・・歩行?」とかゼッケンを読みはじめる。
で、一通り説明。
けっこう感心してくれました。

バスの階段の上り下りもスムーズに行かないけど乗り降りして、ヨメさんの車で送ってもらう。
ヨロヨロなのはすぐわかると思うが「どうだった」「21H25Mで帰ってきた」「ふーん」で終わり。
スタートのとき、K加さんが
「終わってから迎えにきてくれる家族はいるんですか?」
「いや、決まってない、いないかも」
「えー!大丈夫ですか?」
と心配してくれていました。ただの知り合いのK加さんでさえそうなのに。
ヨメさんとの車内の会話は続いて
「でも、自分で好きなことやって帰ってくるんじゃない。迎えにも来てあげたし」
本当は、電話した段階で、後楽園まで来てほしかったし、逆の立場なら、ボクは絶対そうしている。
何をか言わんや。

今大会の感想は、よかったのは、ルートの案内の正確さ。
他の大会では矢印・目印でランナーにルートを示しますが、ここでは紛らわしい箇所では必ず人が立っていて案内してくれる。
あとは、人の習性としていくべき方向となるようルートが組まれている。
見習うべきかも。
サポータにも、よい印象の方が多く、快く過ごせました。
1箇所だけ、ボクが短パン近くにゼッケンを貼っていたとき「(みにくいので)ゼッケンは体の前に」と注意されたことが残念。
認識できれば、箇所にこだわりはなんじゃないかな・・・?

資料:傷めた箇所
 右足小指(マメ)
 右足かかと上(水ぶくれ)
 右足親指根元(気のせい)
 左足ヒザの裏 筋肉痛?
 腰 やや筋肉痛

大会用に買ったリュック。
このびよびよがあると違うんです、と某スポーツ店で勧められました。
事実、肩が痛むことはありませんでした。
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朝9時~12時くらいまで昼寝。
足がのろのろとしか動かないのに、昨日、約12時間前にいた熊山英国庭園付近までクルマで行ってきました。歩いたルートを確認してみたくて。
藤の花のはずだがツルではない。なんで?
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ほぼ理想に近い泳ぎ方のこいのぼり。まだ、風は時折強風になる。
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ゴール直後はよかったけど、そのあとはひしひしと100キロ歩いた脚のダメージの大きさを感じています。
走れば、もっと?

大会の完歩率は60%だったそうだ。
おそらく、いつもの、暴風雨のない大会よりは下がっていると思うが、だからといって低いとは思えない。
普通のマラソンでは、辛いときにリタイアを考えるが、今回は気象条件が厳しいにせよ、リタイアの誘惑はありませんでした。
歩くだけなら、遅くても前に進める。
厳しさのピークの50キロ付近までくれば、あとはどうしても戻るしかない。
脚の痛みはあったけど、最近、痛みは少し我慢すれば緩和されることが多いことに気づき、その痛みに怯えてしまうことは少なくなりました。
そのうち、また楽になる。
実際、その通りでした。
マラニックのように会話しながら笑いながらの大会ではないけど、追い抜きざまに短く会話すると、お互い同じような気持ちが伝わってくるようでした。
誰でも一度は、こんな体験をしてみては、とはオススメはできないが、FBの周りの反応を見れば、とても好意的だ。
いくらゆっくりでも諦めないで最後までやり通すことに価値を見出したい人のために、開催されるべき。

[メモ]
この参加にあたって、本当は歩行の練習とかするほうがいいのだろうけど、それはなし。
普段のランニングでいけると判断。
1月~4月までで月平均170キロくらい。
歩数でも1日平均最低13000歩くらいは歩いていました。

参考記録
スタート 10:00:00
25.8km地点 15:18:30
40km地点 18:03:02
43.4km地点 18:43:58
50km地点 20:31:43
59km地点 22:32:33
68.7km地点 24:29:54
81.2km地点 27:22:18
FINISH 31:25:33

by pmrider | 2016-05-04 21:42 | 写真 | Comments(0)